東京都滝野川歯科医師会について
会長よりごあいさつ

公益社団法人
東京都滝野川歯科医師会
会長 大多和 実
平成29年6月より、公益社団法人東京都滝野川歯科医師会の会長に就任した大多和 実です。昭和58年に昭和大学歯学部を一期生として卒業し補綴学講座に入局、その後北区の地域医療に微力ながら貢献してきました。本会は会員総数60数名、全国的に観ても小さな会ですが、会員間の意思の疎通が素早く、決定事項に対して迅速に対応が出来ることが自慢です。
さて当歯科医師会の在る北区は平成29年9月現在、総人口34万8千人、高齢者率は25,26%と23区の中で一番となります。このような状況の元、行政としても高齢化社会へ積極的に対応するため「長生きするなら北区が一番」との目標を掲げて専門研究会の開催、高齢者の実態把握、介護と医療の連携を進めています。このような地域包括ケアシステムの構築に対し、北区障害者口腔保健センターの運営、特別養護老人ホームへの検診並びに治療、訪問歯科治療、口腔ケアサポートセミナーの開催、北区区民祭りに参加して口腔衛生に対する区民の関心の惹起等に努めています。さらに医療機関が休診することの多い、年末年始、ゴールデンウイーク、休祝祭日に対応している北区休日歯科応急診療所の事業を行っております。
厚生労働省、日本歯科医師会が提唱する8020運動ですが、2016年の歯科疾患実態調査で51.2%という数字が出ています。予防先進国のスエーデンでは80%を超えているといわれており私たち歯科医師の活躍できる余地はまだ十分にあります。北区民の皆様の健康増進のお手伝いがもっとできたら良いなと考えています。
日本は、世界に類を見ない速さで高齢化が進んでおり、平成24年8月現在で 24.0%と約4人に一人が高齢者になり、さらに75歳以上の後期高齢者の大幅な 増加が見込まれています。 北区においても、高齢化率は25年1月現在24.6%を超え、平成29年には、 27%に達すると予想されています。 あわせて、後期高齢者の割合が高齢者全体に占める割合の半数に達し、またひと り暮らしの高齢者の全世帯に占める割合が15.8%、高齢者のみの世帯の割合は 7.6%と前期計画と比べて増えています。 こうした中で、高齢化社会へ積極的に対応するため、北区では、「長生きするなら 北区が一番」を大きな目標として掲げ、全高齢者実態把握調査や「長生きするなら 北区が一番」専門研究会の実施により、支援が必要な高齢者の実態把握や、地域の 見守り、介護と医療の連携などを進めてまいりました。 さらに、今後一層、介護保険制度や区の独自事業、高齢者あんしんセンターによ る支援などの公的なサービスと地域の方による見守りなど、区民が主体のサービス やボランティア活動などのインフォーマルなサービスとの連携をより密にして、北区の中で、地域包括ケアシステムを構築していくことが強く求められています。